まるはばん!
クロワッサン絢友です🥐
夢は語根ネキと呼ばれることです!
さぁきょうも元気にレッツだらさ(レッスン)
みなさんは夏になるとしたくなることってありますか?
私は空調のよくきいた空間でお肉をジュージュー焼き、キンキンに冷えたコーラで喉を潤したい衝動に駆られます。
そんなわけで、きょうはお肉についてお話していきます。
LA・LA・LA・LA・LA ら~ふむー
アラビア語ではお肉のことを
لَحْم (laḥm) 「らふむ」
と言います。
一般的に食肉であるmeatの意味で使われます。
さて、早速ここで宗教案件が浮上します。
「え~またかよ~」なんて思わないでください。
アラビア語学習は逆立ちしたとしても、宗教の豆知識学習と切り離せないのです。
イスラームの戒律では豚肉を食べることを禁じています。
禁酒と並んで非常に有名な戒律ですね。
禁じる理由としては至ってシンプル。
不浄なモノであるとして、アッラーが禁じているから…です。
この一点がムスリムにとっての真なのです。
例としてクルアーン 第6章(家畜章)145節を載せます。
「言ってやるがいい。わたしに啓示されたものには、食べたいのに食べることを禁じられたものはない。ただし、死肉、流れ出る血、豚肉――それは不浄である――とアッラー以外の名が唱えられたものは除かれる。」
このように定めているため、家畜の屠り方にもルールがあります。
そのルールを「ずぃばーは」と言います。
簡単に説明します。
1.バスマラを唱える
「びすみっらーひらふまーにらひーむ」
(慈悲あまねく、慈愛深きアッラーの御名において)
2.鋭い刃物で喉を一気に割くが、脊髄は切らない
これは苦痛を最低限に抑えるためとのこと。
3.完全に血を抜く
血も不浄なモノとされているためです。
足を上にして吊るすことが多いそうです。
床に置いておくと不衛生ですしね。
詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
余談ですが、豚肉はユダヤ教でも禁じられています。
こちらの禁止理由は「反芻しないから」。
反芻して食事をしないということは、神の言葉を嚙み締めない無礼な生き物であるとされるそうです。
食の規定については、イスラームよりもユダヤの方が事細かに定められています。
ここでは話が遠い彼方へと広がりすぎて戻ってこれなくなるので割愛します(笑
さて、このように禁止の食肉がある状況ですから、「らふむ」と一言でお肉のことを指すだけでは、ムスリムはヒヤヒヤしてお肉が食べられませんよね。
しかし安心してください。
アラビア語にもお肉の種類ごとに名詞が存在します。
お肉の種類
お肉の種類は「お肉(らふむ)+動物の名詞」で表すことができます。
動物の単語も覚えられて一石二鳥です!
豚肉:
لحم خنزير (laḥm khinzīr) 「らふむ・ひんずぃーる」
「豚は禁じーる!」で覚えましょう。
牛肉:
لحم بقري (laḥm baqarī) 「らふむ・ばかりー」
「牛肉ばっかり~♡」ですね。
鶏肉:
لحم دجاج (laḥm dajāj) 「らふむ・だじゃーじ」
「チキンだじゃー!」津軽弁で覚えましょうか。
羊肉:
لحم غنم (laḥm ghanam) 「らふむ・がなむ」
「ラムが南無」でどうでしょうか。
山羊肉:
لحم ماعز (laḥm māʿiz) 「らふむ・まーいず」
「ヤギがmaze(迷路)に入った!まぁ何処(いずこ)?」
鴨肉:
لحم بط (laḥm baṭṭ) 「らふむ・ばっと」
「これはネギ?いいやバットかも?」
鴨ネギから連想しました。
七面鳥肉:
لحم ديك رومي (laḥm dīk rūmī) 「らふむ・でぃーく・るーみー」
「七面鳥でぃー!胡桃も持ってけー!」
店先で店主さんがオマケしてくれた感じで。
馬肉:
لحم حصان (laḥm ḥiṣān) 「らふむ・ひさーん」
「落馬して悲惨(ひさーん)」
これはシンプルで覚えやすいです。
鹿肉:
لحم غزال (laḥm ghazāl) 「らふむ・がざーり」
「鹿の頭は飾ーりにピッタリ」
これもイメージしやすいですね。
ウサギ肉:
لحم أرنب (laḥm ʾarnab)「らふむ・あるなぶ」
「ウサギ肉ある?何部?」
店先で部位を聞く場面ですかね。だいぶ厳しい。
ラクダ肉:
لحم جمل(laḥm jamal)「らふむ・じゃまる」
「おじゃる丸がラクダでやってきた」
そこそこシンプルです。
ハト肉:
لحم حمام(laḥm hamām)「らふむ・はまーむ」
「ハトのハムをハンマームで食む(はむ)」
ハンマームは化粧室のことです。
だいぶ頭使いました。
しょうもないけれど、これが一番大事なんYah…!
アラブ地域の肉料理について
上記で単語のだらさ(レッスン)をしたので、あとは豆知識としてご覧ください。
ごゆるりとどうぞ!
アラブ地域のお米は基本的に「バスマティライス」を使用します。
インドやパキスタンで収穫されるインディカ米です。
形は日本のお米と違って細長いのが特徴です。
食感は日本のお米と比べるとパサパサとしているので、炊き込んでもパラっとしており軽やかです。
では、お肉の種類別に料理を紹介します。
豚肉:
アラブ地域ではイスラームを信仰する人が多いため、豚肉料理はありません。
他宗教信者の家庭や輸入食品店などで扱うことまでは禁じていません。
牛肉:
كفتة (kofta)「こふた」
牛ひき肉をスパイスと混ぜて焼いた料理。
家庭の夕食やバーベキューでよく出るそうです。
鶏肉:
مندي دجاج (mandī dajāj)「まんでぃーだじゃーじ」
鶏肉をメインにした炊き込みご飯です。
ターメリックやサフランなどのスパイスを使ったおめでたい料理です。
羊肉:
مقلوبة (maqlūba)「まくるーば」
ご飯と肉、野菜を層にして炊いた料理。
お客様をもてなす特別な場で出されます。
山羊肉:
كبسة ماعز (kabsa māʿiz)「かぶさまーぁぃず」
ご飯と山羊肉をスパイスで炊いた料理。
仕上げにレーズンを散らしたり、レモン汁をかけたりします。
ベドウィン(遊牧民)文化でも重要なメニューです。
鴨肉:
بط محشي (baṭṭ maḥshī)「ばっとまふしぃー」
まふしぃーは詰めるという意味です。
詰め物をした鴨のロースト。祝日や祝いの席の定番メニューです。
七面鳥肉:
ديك رومي مشوي (dīk rūmī mashwī)「でぃーくるーみーましゅうぃー」
七面鳥のグリルです。
ましゅうぃーはグリルという意味です。
現代の家庭でクリスマスや特別な日に食べられています。
クリスマスについては拒絶するのではなく、世間一般でのイベントとして楽しむそうです。
(もちろん完全拒絶派もいます)
馬肉:
لحم حصان مشوي (laḥm ḥiṣān mashwī)「らふむひさーんましゅうぃー」
馬肉のグリルです。
グリルした馬肉をシチューに使うこともあります。
地方料理に多いそうです。
鹿肉:
يخنة غزال (yakhnat ghazāl)「やふなとがざーる」
鹿肉の煮込み。
狩猟文化が残る地域で珍味として楽しまれるメニュー。
ウサギ肉:
أرنب مطبوخ (ʾarnab maṭbūkh)「あるなぶまとばふ」
ウサギ肉の煮込みや揚げ物。まとばふはキッチンという意味です。
田舎でごちそうとして振舞われる家庭料理だそうです。
ラクダ肉:
مفطح جمل (maftaḥ jamal)「まふたふじゃまる」
ラクダをほぼ丸ごと煮込んだ料理。
サウジアラビアなどにおいて婚礼や部族の祝宴で振舞われます。
ハト肉:
حمام محشي (ḥamām maḥshī)「はまーむまふしぃ」
ハトに香草ご飯を詰めてローストした料理です。
エジプトの伝統料理で、レストランや特別な食事で味わうことができます。
私も食べたことがない料理ばかりで書いていて楽しかったです。
家ではさすがに作れないものもありますが、牛肉や鶏肉のメニューにはいつか挑戦してみようと思います。
きょうはここまで!
たくさん読んでくれてしゅくらん♡
また遊びにきてYah!
それではご一緒に~
わだーあん♪
エジプトで鳩食べましたよ。あんまり記憶にはないけど実の少ない硬い肉でした。でもエジプトは以外にも90%以上はキリスト教らしくあまり好きになれない民度でした(´;ω;`)ウゥゥ。ガイドさんはイスラムだったけど一日の終わりにまとめてお祈りするって言ってました。六本木ヒルズができた時にトイレの横にお祈り部屋があるのを見て東京ってすごいって思った記憶があります。(笑)
返信削除コメントありがとうございます!
削除鳩硬いんですね〜!私はカンボジアで鳩のロースト頼もうとしたら、鳩の存在自体が許せないという母から、めちゃくちゃ反対されて頼めなかった思い出があります(笑
東京の柔軟性たるや...!
お祈りといえば、スペインのホテルの部屋で、メッカの方向を示すシールが貼ってあるのを見た時はびっくりしました〜。